ケータイ文化圏は「さらにあちら側」なのかもしれない

・松永さん
ケータイ文化圏とネット文化圏の深い溝[絵文録ことのは]2006/10/25
ケータイ族の特性を生かしたケータイサイトの作り方[絵文録ことのは]2006/10/26
・弾さん
404 Blog Not Found:ケータイ族はPC族のカモ、かも
私はどっちかというと松永さんに同意かな。
それはともかく、この二人の意見の断絶(というほどのものでもないけど)から、何となく「ウェブ進化論」の「こちら側」と「あちら側」の対立を連想しました。といっても、金が動くからといってケータイ文化圏を「こちら側」だと考えていると、そのうち手痛い目にあいそうな気がします。ことケータイvsPCという局面においては、むしろPC族のほうが「こちら側」に取り残される側なのかも。あるいは、「こちら側」「あちら側」に対して「さらにあちら側」松永さんのエントリは「こちら側」を見下し「あちら側」に安穏と居座っているPC族に対し、「さらにあちら側」があるよと呼びかけるケータイ版「ウェブ進化論」みたいな。

実はこの二つ、金でつながっている。ケータイからネットに、一方通行で。

「金を出させている」と思っているのは一方的な見かたで、もう一方からは「金をやって下働きさせている」と見ることもできる。

ケータイから情報と文化以上のものを得たかったら、ケータイだけじゃ足りない。これは厳然たる事実。ケータイだけで充分と思っている人も、そのことは知っておいた方がいい。いくら数が多くても、個々の力の差が違いすぎるのだ。トータルで見たら、もう圧倒的に「ネット」の方が強い。ケータイの世界すら、そのルールはネットで決まっているのだ。

という弾さんのいたく真っ当な啓蒙にしたって、こちら側とあちら側の対立構造に重ねて見ると、恐ろしいことに「で、それは結局カネになるのかね」という典型的な「こちら側のオッサンの寝言」に重なって見えたりする。「あちら側の住人」が「こちら側の住人」に金を出させて「あちら側」に自分たちの世界を作り上げたのと同じように、「さらにあちら側の住人」たちは、「あちら側の住人」に技術と労力とリソースを提供させて、「さらにあちら側」に自分たちの世界を作ろうとしているのかもしれない。